集団のあり方には、たぶん、パズルのように、複雑でいろんな
形が組み合わさって集まるのと、四角いタイルのように、シンプルな
形が規則正しく並んでいくという、2通りの方向性がある。
パズルタイプの集団は、みな凹凸があるから、うまく合わさらない
ことも多いだろうが、一度噛みあうと、強力な結束が生まれる。
一方、四角タイルタイプの集団は、パズルのような結束は生まれなから、
個々の位置は容易に入れ替わるが、致命的な隙間が生まれることもなく、
柔軟性を保ちながら全体としてのまとまりを維持できる。
いわゆる「ばらばらでいっしょ」は、前者を目指しての
ことなんだろうけど、しかし日本はもともと、後者のタイプだった。
それが急に前者を目指すと、悪い場合には何が起こるか。
「全部が同じ形のピースでできたパズル」ができあがる。
不定形なのに同じ形どうしだから、組み合わさることもできない。
規則正しく並んでも、隙間が埋まらない。
かくして、繋がりの希薄な集団が生まれる。
結束も強く、入れ替わりにも対応できる
「ギザギザのタイル」の集団になれればいいんだけど。