議論という言葉には、堅苦しくて、しかも争いであるというイメージが、
まだまだ付いて回っていると思う。
この、議論に対するイメージをどのように抱いているかって、
その社会の、ある種のレベルを表しているのだと思う。
議論とは、正しい事を言った奴が間違った奴に勝つためにするものだ、
という認識が蔓延している社会単位では、最終的には、
声の大きい人間が『勝つ』。
これからの日本の為には議論が必要だと言われるが、その前に、
議論とはどういうものかというこの認識を、社会全体で変えていかなければならない。
テレビでやってるような、相手の言葉をさえぎり合い、
自分にマイクが回ったら、延々と理屈をこねるだけのようなのを見て、
「議論ってこんなもんか」という印象を持たせるのを放置しているようでは、
その目標は遠い。
議論とは、聞き合うためにする事。
議論に勝つとは、言うなれば、相手をより理解する事。
議論に参加する人間すべてがこの認識を共有しなければ、その議論の場は
高度で有意義なものにならない。
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