2010/01/03

アバター

を鑑賞。
いくつかレビューして在る文章でも同じ事が書いてあったが、これは3D映画という手段の幕開けを担うと言う意味で、重要で観る価値のあるものだと思った。
従来の意味での映画として、特にストーリーやテーマに関しては、例えばジブリの宮崎監督が怒りそうな浅〜い展開だ。
宮崎監督はナウシカやもののけ姫なんかで、自然と人間との間に発生してしまう争いを軸に置き、しかしそれはどっちが勝ちでどっちが負け、あちらが正しくてこちらが悪なんていう単純な話では無いのだよ、という描き方にとても気を使っていた。ところがアバターではさすがハリウッド的と言うかアメリカ的というか、「はいこっちが勝ち!そっちの負け!あんた悪!」ていう二元論でどーーんと押し通している。白に疑問を持ったらハイあんた黒の側!二者の間を揺れ動く間なんてありゃしない。
でもそれはこの「3D映画」にとって大した意味を持たない。ジャッキーチェンの映画でストーリーにけちをつけないのと同じ。スーパーマリオで「なんで姫はいちいちさらわれてしまうの?」なんてのもネタとしてしか考えない。アバターでは、とにかく目の前に広がる架空の大自然、あり得ない異星人と動物達、そういうのを存分に体験する事、それが全てと言ってもいい。だからアトラクションとして楽しい、という表現にとっても納得する。
…ところが自分はそういうのがあんまり味わえない。実は右目が病気の関係でピントが合わなくなっちゃったからね。見えはするし日常でも大体の遠近感はつかめるけど、こういう3D映画では常に片目がぼやけてるのが仇となって、とくに近くに迫り来るものがあんまりはっきり見えない。なんてこった。しかしそうでなくても、本来目は自分の見たいところに合わせてピントを合わせるのに、3Dでは強制的にカメラのフォーカスに従わされる。だから凄く近くあるものを見る時、自分が注目してるのに映像はぼやけたまま迫ってきてた。こういう違和感って他は誰も気にしないのかな。

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